再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の削減方法を徹底解説!

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の削減方法を徹底解説!

伊藤忠エネクス メディア編集部

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昨今は電気料金の高騰が続いており、企業のコスト負担も重くなる一方です。特に使用電力量の多い工場や大規模オフィスでは、深刻な課題となっているのではないでしょうか。

電気料金が値上がりしている一因には「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」の単価上昇が挙げられます。再エネ賦課金は、電気を使用する全ての一般消費者や事業者(需要家)に使用電力量に応じて課されるため「必ず支払わなければならないもの」と認識している方も多いでしょう。しかし、工夫次第で再エネ賦課金の負担を抑えることも可能です。

本記事では、再エネ賦課金の概要から単価の推移と今後の見通し、削減方法まで解説します。電気料金を少しでも抑えたいという企業の方は、ぜひ参考になさってください。

※本記事の内容は2025年12月時点の情報です

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)とは?

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)とは?

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)とは、再生可能エネルギーの普及を目的に、電気料金に上乗せされている費用のことです。電気を利用する全ての人が全国一律の単価で支払うもので、毎月の請求料金に含まれています。

再生可能エネルギーは太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスといった自然由来のエネルギーです。石油や石炭などの化石燃料とは違い枯渇する心配が少なく、持続的に利用できるのが特長です。また温室効果ガスの排出量も少なく、環境に優しい点も特長といえるでしょう。

さらに、再生可能エネルギーは化石燃料のように生産場所が限定されないため、日本のエネルギー自給率の向上を目指せるという点も、普及が進められている理由の一つです。

こうした再生可能エネルギーの普及を推進するために設けられたのが、2012年に開始された「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)」であり、これが再エネ賦課金と密接に関係しています(※)。

FIT制度は、再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定期間、固定価格で買い取ることを国が約束する制度です。再エネ賦課金はその買い取り費用として使われます。

再エネ賦課金は電力会社が電気代と一緒に徴収し、国が指定する機関を通じてFIT電気を買い取った事業者に対して交付される仕組みになっています。

※参考:経済産業省 資源エネルギー庁.「FIT法改正で私たちの生活はどうなる?」.https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/fitkaisei.html ,(2017-08-08).

再生可能エネルギー発電促進賦課金単価の決定方法

再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価は「再エネの買取費用」「回避可能費用」「電力広域的運営推進機関事務費」「販売電力量(kWh)」の4つの要素から算出されており、以下のような計算式になります。

再エネ賦課金単価 = (買取費用等 – 回避可能費用等 + 広域的運営推進機関事務費) ÷ 販売電力量

再エネ賦課金単価は毎年改定されており、経済産業大臣が全国一律の単価を設定した後、その年の5月から翌年4月まで適用されます。以下の表で、過去の料金の推移を見てみましょう。

年度単価(円/kWh)
2012年度0.22円/kWh
2013年度0.35円/kWh
2014年度0.75円/kWh
2015年度1.58円/kWh
2016年度2.25円/kWh
2017年度2.64円/kWh
2018年度2.90円/kWh
2019年度2.95円/kWh
2020年度2.98円/kWh
2021年度3.36円/kWh
2022年度3.45円/kWh
2023年度1.40円/kWh
2024年度3.49円/kWh
2025年度3.98円/kWh

(※)

2012年にFIT制度が始まってから現在まで、再エネ賦課金単価は上がり続けています。なお、2023年度の再エネ賦課金単価が大きく下がったのは、回避可能費用が例年に比べて多かったためです。回避可能費用とは、再生可能エネルギー由来の電力の買い取りがなければ、発電にかかるはずだった費用のことです。

再生可能エネルギー由来の電力の買い取りによって電気を賄えた分、火力発電などで発電する際にかかるはずだった費用を「浮いたコスト」として計上し、買取費用から差し引きます。

回避可能費用の算定には、過去の日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格を用います。2023年度はロシアのウクライナ侵攻の影響で化石燃料の国際価格が高騰しました。それに伴いJEPXの市場価格も大幅に上昇し、火力発電にかかっていたはずのコストである回避可能費用が例年に比べて大きくなったため、差し引き後の再エネ賦課金単価も大きく下がりました。しかし、2024年度以降の再エネ賦課金単価は再び値上がりが続いており、毎月の電気料金が高くなる一因となっています。

なお、需要家が毎月の電気料金として支払う再エネ賦課金は、以下の計算式で求められます。

再エネ賦課金(円) = 再エネ賦課金単価(円/kWh) × 1カ月の使用電力量(kWh)

※参考:経済産業省.「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2025年度以降の買取価格等と2025年度の賦課金単価を設定します」.2.2025年度の賦課金単価. https://www.meti.go.jp/press/2024/03/20250321006/20250321006.html ,(2025-03-21).

再生可能エネルギー発電促進賦課金の今後の見通し

再生可能エネルギー発電促進賦課金の制度は、いつまで続くのでしょうか? 経済産業省の公式の発表は今のところありませんが、再エネ賦課金がFIT制度と密接に関係している点がヒントとなります。現在ではFIT制度の新規認定は縮小され、2022年からは市場価格に連動するFIP制度が並行して進められています。とはいえ、既存のFIT制度の認定を受けた発電設備が残る限り、再エネ賦課金も発生し続けるでしょう。

FIT制度では、再生可能エネルギーで発電した電気の買取期間が定められており、家庭用太陽光発電は10年、事業用は20年となっています。この仕組みが変わらない限りは2040年代まで続く可能性があります。

今後の単価の推移については、世界情勢や市場価格の変化に応じて変わるため一概にはいえませんが、2030年頃をピークに減少するのではないかといわれています。2012年に始まったFIT制度では、再生可能エネルギーで発電された電気に対して高い買取価格が設定されていました。その当時に認定を受けた産業用の発電設備による電気の買取期間が2032年から順次満了を迎えるからです。高額買取の対象が減っていき、結果として再エネ賦課金の単価も下がっていくのではないかと予想されています。

なお、2021年の経済産業省の資料では、2030年度の再エネ賦課金は約3.5~4.1円/kWhになると推計されていました(※)。しかし、2025年時点の単価は3.98円/kWhとすでに推計の範囲内となっており、このままいけば推計を上回る可能性が高いです。

※参考:経済産業省.「総合エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会/電力・ガス事業分科会 再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会(第26回)」.(資料4 ヒアリング資料(電力中央研究所)P.12).https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saisei_kano/026.html ,(参照2025-12-03).

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の削減方法

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の削減方法

電気料金に含まれる再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)は、毎月の使用電力量に応じて決まります。そのため使用電力量を削減するか、もしくは減免制度を利用することで、再エネ賦課金を削減できます。

ここでは、3つの方法をご紹介します。

節電し買電量を減らす

工場やオフィスの従業員全員で節電に取り組み毎月の使用電力量を削減すれば、電力会社からの買電量が減り、結果として再生可能エネルギー発電促進賦課金を削減できます。企業が取り組める節電には、以下の3つが挙げられます。

  • 照明機器の節電
  • 空調機器の節電
  • その他設備の節電

以下で一つずつ見ていきましょう。

照明機器の節電

照明機器は、工場やオフィス全体の使用電力量のうちの多くを占めています。照明機器の使い方を見直せば、大幅な買電量の削減につながるでしょう。

例えば、以下の方法が挙げられます。

  • 小まめに消灯する習慣を付ける
  • 照度を調整する
  • 省エネ性能のある照明機器に切り替える

使わない電気を小まめに消す習慣を身に付けることは、節電の基本です。休憩時間に外出する際や退勤時には不要な照明を消すよう従業員へ呼びかけましょう。使い終わった会議室やトイレの照明など、消し忘れが起こりやすい場所は特に注意が必要です。

また明るさを調整できる照明機器であれば、電気の利用中でも節電ができます。自然光が差し込む部屋なら、照度を調整してみましょう。休憩室のように、明るさがそこまで必要ない部屋には間接照明だけをつけるなどの調整方法もあります。

さらに、照明機器をLED照明に切り替えることで、大幅な使用電力量の削減につながります。LED照明は蛍光灯に比べて消費電力が少ない上、長期間交換する必要がありません。例えば68Wの蛍光灯から34WのLED照明に交換し、年間2,000時間利用した場合、約68kWh/年の省エネ、約2,108円/年の節約効果があるといわれています(※1)。

なお一般照明用の蛍光灯の製造・輸出入は、2026年1月から2027年末までの間に順次終了する予定です(※2)。すぐに交換する必要はないものの、いずれはLED照明に切り替える必要があるため、早めに対応した方がよいでしょう。

※1 参考:経済産業省 資源エネルギー庁.「家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約​(照明)」. https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/lighting/ ,(参照2025-12-03).

※2 参考:経済産業省.「蛍光灯からLED照明への切り替えはお済みですか?」. https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/led_shomei/index.html ,(2025-03-31).

空調機器の節電

空調機器もオフィスの使用電力量の多くを占めます。照明機器と併せて省エネに取り組めば、買電量の削減につながるでしょう。

空調機器の節電方法には、以下が挙げられます。

  • 冷暖房の設定温度を管理する
  • サーキュレーターで冷暖房効果を高める
  • 小まめにお手入れをする
  • 省エネ性能のある空調機器に切り替える

空調機器の使用電力量は、設定温度と外気温の差が大きいほど増加します。夏は28度、冬は20度を目安に設定し、上げ過ぎ・下げ過ぎに注意しなくてはなりません(※)。冷暖房の調整は限られた人のみが行うなど、設定温度の管理を徹底しましょう。

とはいえ、オフィスの場所によって冷暖房の効果が異なるケースも多いものです。そのようなときはサーキュレーターを使って空気を循環させ、温度のむらをなくすのが効果的です。また一部に扇風機やヒーターを使うことで、個々の快適性を保ちつつ、空調機器の使用電力量を抑える方法もあります。

さらに、空調機器は小まめなお手入れをして、冷暖房効果を保ちましょう。汚れがたまると冷暖房が効きにくくなり、不必要な電力を消費してしまうことがあります。

照明機器と同じく、空調機器も省エネ性能の高いものに切り替えるのがおすすめです。新しい空調機器は古いものに比べて消費電力が少ない上、機能性の高さも備えています。例えば人感センサー付きで室温を自動調整できるものを導入すれば、従業員が管理する必要もなくなり、手間も省けるでしょう。

伊藤忠エネクスの「省エネルギー商材サービス」では、初期投資0円で最新の省エネ設備をご利用いただけます。新品のLED照明や空調設備も導入可能です。月額のサービス料のみで使い続けられ、5年後にはそのまま設備を所有していただけます。

詳細は以下をご確認ください。

※参考:経済産業省 資源エネルギー庁.「家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約​(エアコン)」. https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/lighting/ ,(参照2025-12-03).

その他設備の節電

照明機器と空調機器の節電を行った後は、オフィスにある細々とした設備の節電にも取り組みましょう。例えば以下の方法が挙げられます。

  • 待機電力をなくす
  • 省エネ性能のあるOA機器に切り替える

パソコンを利用していないときは、電源を切り、コンセントを抜くことで使用電力量を削減できます。たとえ電源を切っていても、コンセントが挿し込まれている状態では待機電力が発生してしまうので注意しましょう。

また省エネ性能のあるOA機器を導入するのも、節電に役立ちます。例えば省エネモードが搭載されている機器を導入すれば、利用していない間の電力を自動で抑制可能です。また最新の機器は消費電力自体が古い機器に比べて少ない傾向にあるため、中長期的な節電になります。

太陽光発電システムを設置して自家消費をする

再生可能エネルギー発電促進賦課金を削減するもう一つの方法は、太陽光発電システムを導入することです。発電した電気を自家消費すれば、電力会社から購入する電力量を減らすことができ、結果として再エネ賦課金も抑えられます。

太陽光発電システムの導入方法には、自社で設備を購入する以外に、初期費用がかからない「オンサイトPPA(Power Purchase Agreement:電力販売契約)」もあります。オンサイトPPAとは、PPA事業者が需要家の保有する土地に太陽光発電設備を設置し、そこで発電した電気を需要家がPPA事業者から買い取り・自家消費する仕組みです。オンサイトPPAを導入して発電した電気を自家消費する場合は、再エネ賦課金がかかりません。

なお、初期費用のかからない導入方法には、需要家の敷地外に太陽光発電設備を設置するオフサイトPPAもありますが、こちらは再エネ賦課金がかかるため注意してください。

伊藤忠エネクスの自家消費型太陽光発電システム「TERASELソーラー」は、オンサイトPPAに対応しています。初期費用0円でお客さまの保有施設に太陽光発電設備を設置し、発電した電気は自家消費が可能です。当社へは定額もしくは従量払いにてサービス料(設備利用料やメンテナンス費用など)をお支払いいただきます。太陽光発電システムの導入をご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

伊藤忠エネクスの「TERASELソーラー」

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再エネ賦課金の減免制度を利用する

再生可能エネルギー発電促進賦課金を削減するには、減免制度を利用するのも有効な手段です。

使用電力量が多く、一定の要件を満たす事業者は、再エネ賦課金減免制度を活用できます。主な要件には、申請する事業における使用電力量が年間100万kWh以上であること、また申請事業所の半分以上を占めていることなどが挙げられます。

また電気の利用にかかる原単位(使用電力量 ÷ 売上高)が一定の基準を超えることなども条件です。

認定事業者に適用される減免率は、製造業の場合は4~8割、非製造業の場合は2~4割と定められています。なお、減免認定の申請受付期間は毎年11月の1カ月間のみであるため、申請漏れがないように気を付けましょう。

※参考:経済産業省 資源エネルギー庁.「賦課金減免制度について(概要資料)」.https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/kaisei/gen_gaiyou.pdf ,(参照2025-12-03).

まとめ

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)は、電気を利用する全ての人が全国一律の単価で負担するもので、毎月の電気料金から差し引かれます。2030年頃までは値上がりする見込みであるため、企業は今後も使用電力量の削減に取り組む必要があるでしょう。再エネ賦課金を削減するには、節電や太陽光発電設備の導入、減免制度の利用などが有効です。

電気料金の削減をお考えなら、伊藤忠エネクスにご相談ください。使用電力量やニーズに応じてオーダーメイドの電気料金プランをご提案する「TERASELでんきforBiz.」の他、初期費用のかからない「省エネルギー商材サービス」、自家消費型太陽光発電システム「TERASELソーラー」といったソリューションをご用意しています。これらのサービスを利用することで、エネルギー利用の効率化を図りながら、無理なく電気料金を削減できます。ご不明な点は、お気軽に伊藤忠エネクスまでお問い合わせください。

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