CDエナジーダイレクトとは? 供給実績や高圧法人向けプランの概要を解説

CDエナジーダイレクトとは? 供給実績や高圧法人向けプランの概要を解説

伊藤忠エネクス メディア編集部

伊藤忠エネクスは1961年の創業以来 「 社会とくらしのパートナー」として 全国各地の地域に根ざし生活に欠かせないエネルギーをお届けしてまいりました。 老舗エネルギー商社ならではの情報を発信します。

2016年に電力の小売全面自由化がスタートしたことによって、法人向けの高圧電力の選択肢も増えてきました。CDエナジーダイレクトは、2018年4月から電力小売り事業に本格参入した電力会社です。

本記事ではCDエナジーダイレクトの基本情報や料金プラン、電気料金の計算方法、契約方法などを分かりやすく解説します。自社に適した電力会社への乗り換えを検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

※本記事の内容は2024年12月時点の情報です

CDエナジーダイレクトの基本情報

CDエナジーダイレクトは、中部電力グループの中部電力ミライズ株式会社と大阪ガス株式会社が50%ずつ出資して設立した総合エネルギー会社です。

首都圏を中心に電力供給を行っており、法人だけではなく一般家庭向けにも電力販売を行っています。取次事業者の獲得分も含めると、供給実績は首都圏だけでも70万件です。高圧電力・特別高圧電力においてはプランが細かく分けられているため、自社に合ったプランを選びやすいでしょう。また都市ガスの販売も行っており、法人でも低圧契約(従量電灯のみ)であれば、電気とガスをセットで契約することでお得な割引を受けられます。

また中部電力と大阪ガスのノウハウやリソースを活用した、省エネ・省コストのエネルギー設備提案も行っています。必要な設備はCDエナジーダイレクトが提供し、メンテナンスや運用なども任せることができるので、初期費用や運用コスト、手間を抑えながらエネルギー利用を最適化することが可能です。

サービス提供開始時から省エネや低炭素化を実現するプランに強みを持っているCDエナジーダイレクトですが、2024年にブランドを刷新。暮らしを含めてさまざまなものが目まぐるしく変化する現代において、「変わりゆく未来の揺るぎない安心を、納得から。」のブランドパーパスのもと、より納得かつ安心して利用できる電気・ガスサービスを提供できるように努めています。

CDエナジーダイレクトの会社概要

CDエナジーダイレクトの会社概要は、下記の通りです。

会社名株式会社CDエナジーダイレクト
本社所在地東京都中央区日本橋室町4-5-1(さくら室町ビル10F)
設立年月2018年4月2日
代表取締役武村 勝博
資本金17億5,000万円
売上高
株主中部電力ミライズ株式会社:50%
大阪ガス株式会社:50%
事業内容電力・ガスの販売
エネルギーサービスの販売
暮らし及びビジネス全般を支えるサービスを中心とした付加価値サービスの販売
コーポレートサイトURLhttps://www.cdedirect.co.jp/corpo/

CDエナジーダイレクトの供給実績

CDエナジーダイレクトの供給実績は以下の通りです。

対応電力規模・低圧
・高圧
・特別高圧
対応エリア栃木県・群馬県・茨城県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・山梨県・静岡県の富士川以東(離島除く)
供給実績(単位:1,000kWh)
※2023年4月~2024年3月の合計値
・低圧:1,052,784
・高圧:1,408,294
・特別高圧:1,027,892

※参考:経済産業省.「電力調査統計表 過去のデータ 2023年度(令和5年度)」.https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/electric_power/ep002/results_archive.html#r04 ,(2024-09-29).

CDエナジーダイレクトの電源構成

CDエナジーダイレクトの電源構成と非化石証書の使用状況の2022年度実績値は、以下の通りです。※1

電源構成 LNG火力 52%
水力(3万kW以上)※2 3%
卸電力取引所 ※3 15%
石炭火力 13%
石油火力 1%
その他 ※4 16%
非化石証書使用状況 非化石証書(再エネ指定) 1.6%
非化石証書使用なし 98.4%
※1 「電力小売営業に関する指針」(経済産業省 平成28年1月制定、令和6年3月29日最終改定)に基づき作成しています。
四捨五入等の関係で合計が100%にならないことがあります。
※2 この電気のうち、非化石証書を使用していない部分は、再生可能エネルギーとしての価値やCO2ゼロエミッション電源としての価値は有さず、火力発電なども含めた全国平均の電気のCO2排出量を持った電気として扱われます。
※3 この電気には、水力、火力、原子力、FIT電気、再生可能エネルギーなどが含まれます。
※4 他社から調達した電気については、以下の方法により電源構成を仕分けています。
①一般送配電事業者からインバランス供給された電気については、「その他」の取り扱いとしています。
②他社から調達している電気の一部で発電所が特定できないものについては、「その他」の取り扱いとしています。

※参考・出典:CDエナジー.「当社の電源構成および非化石証書の使用状況(2022年度実績値)」.https://www.cdedirect.co.jp/corpo/energy/dengen/ ,(2024-09-29).

CDエナジーダイレクトの電気料金プラン

CDエナジーダイレクトの電気料金プランをご紹介します。

高圧・特別高圧向けプラン

高圧・特別高圧向けプランは、以下の通りです。

【高圧電力】

  • CD高圧電力A
  • CD高圧電力
  • CD高圧季節別時間帯別電力A 
  • CD高圧季節別時間帯別電力
  • CD高圧休日平日別電力A
  • CD高圧休日平日別電力
  • CD高圧ベーシックプランA
  • CD高圧ベーシックプラン

【特別高圧電力】

  • CD特別高圧電力
  • CD特別高圧季節別時間帯別電力
  • CD特別高圧休日平日別電力
  • CD特別高圧ベーシックプラン

高圧電力・特別高圧電力では、企業の電力使用状況に適したプランの提案を受けられます。

低圧向けプラン

低圧向けプランは以下の通りです。

  • CD従量電灯B・C
  • CD低圧電力プラン

先述した通り、CD従量電灯B・Cを契約していれば、電気とガスをセット契約にすることで、電気料金の0.5%相当とガス料金の0.5%相当の割引を受けられます。

CDエナジーダイレクトの電気料金の計算方法


CDエナジーダイレクトの電気料金の計算方法をご紹介します。

高圧・特別高圧向けプラン

高圧・特別高圧の全てのプランは、以下の計算式で電気料金を算出します。

  • 基本料金 + 電力量料金(燃料費等調整額を含む) + 再生可能エネルギー発電促進賦課金

電力量料金は「電力料金単価 × 使用量 ± 燃料費等調整単価 × 使用量」で、再生可能エネルギー発電促進割賦金は「再生可能エネルギー発電促進賦課金単価 × 使用量」で計算されます。

CDエナジーダイレクトは、高圧電力や特別高圧電力を利用している企業に対して、燃料の価格変動と卸電力取引所におけるスポット市場価格の変動の両方を電気料金に反映させる「燃料費等調整制度」を導入しています。

※参考:株式会社CDエナジーダイレクト .「電気基本契約要綱 (特別高圧・高圧) 」.https://www.cdedirect.co.jp/assets/pdf/agreement/denki/denki_youkou_kihon_high_202404.pdf ,(2024-11-20)

低圧向けプラン

低圧向けプランのCD従量電灯B・CとCD低圧電力プランは、以下の計算式で電気料金を算出します。

  • 基本料金 + 電力量料金 (燃料費調整額を含む)+ 再生可能エネルギー発電促進賦課金

電力量料金には大手電力会社同様、燃料費調整額が含まれます。ただし、原則として燃料費調整額に上限は設定されていません。

※参考:株式会社CDエナジーダイレクト .「電気個別要綱 (CD低圧電力プラン) 」.https://www.cdedirect.co.jp/assets/pdf/business/agreement/denki/teiatsu_denryoku_plan_202211.pdf ,(2024-11-20)

CDエナジーダイレクトの契約方法・契約内容

CDエナジーダイレクトの契約方法と契約内容をご紹介します。

契約の流れ

契約の際はまず検針票を用意するか、現在契約している電力会社の会員ページを開いておきます。その後、CDエナジーダイレクトのWebサイトから申し込みを行います。手続きは5分程度で簡単に済みます。

申し込みが完了したら、電力会社がCDエナジーダイレクトに切り替わるのを待つだけです。会社の転居を伴う場合を除き、現在契約している電力会社の解約手続きを行う必要はありません。

高圧電力・特別高圧電力を契約する場合と低圧電力を契約する場合で問い合わせ先が異なるので、申し込みの際は注意が必要です。

契約期間

契約期間は電気需給契約が成立した日から、料金の適用が開始された日が属する年度の末日までです。年度は4月1日から翌年3月31日までの期間を指します。

原則として、契約満了日の3カ月前までに契約者とCDエナジーダイレクトの双方が電気需給契約の変更や廃止に関する書面などによる申し入れを行わない場合は、契約満了日以降も同じ条件で契約が継続されます。

※参考:株式会社CDエナジーダイレクト .「電気基本契約要綱(低圧) 」.https://www.cdedirect.co.jp/assets/pdf/agreement/denki/denki_youkou_kihon_low_202211.pdf ,(2024-11-20)

※参考:株式会社CDエナジーダイレクト .「電気基本契約要綱 (特別高圧・高圧) 」.https://www.cdedirect.co.jp/assets/pdf/agreement/denki/denki_youkou_kihon_high_202404.pdf ,(2024-11-20)

支払い方法

高圧電力・特別高圧電力を利用する場合は、CDエナジーダイレクトが指定した金融機関への口座振替により電気料金を支払います。払い込みも可能ですが、払い込みにかかる手数料は契約者負担です。

また電力の供給が開始されてから、支払方法の手続きが完了するまでに発生した電気料金や延滞利息は、払い込みでの支払いとなります。

低圧電力を利用する場合は、口座振替と払い込みに加え、クレジットカードでの支払いも可能です。この場合も、払い込みにかかる手数料は契約者負担となります。

電気使用量や電気料金(請求書)の確認方法

毎月の電気使用量や電気料金は、中部電力ミライズが提供するサービス「ビジエネ」で確認できます。ビジエネでは、電気使用量や電気料金の照会の他、省エネを支援する情報の閲覧や製品・サービスの購入、会員向け優待サービスの利用、災害時の企業経営を支えるBCP対策の情報の閲覧やサービスの利用などもできます。

ビジエネの利用自体は無料ですが、電気料金の請求書発行を希望する場合は、1件当たり220円(税込)がかかります。

※参考:CDエナジー.「書面で電気料金・ガス料金の内訳(明細書)の発行を希望されるお客さま」.https://www.cdedirect.co.jp/corpo/specification/ ,(2024-09-29).

解約方法や違約金・解約金

解約手続きはCDエナジーダイレクトのWebサイトから行えます。電気のみ契約の場合と電気 + ガスをセットで契約している場合で、入力フォームが異なるので注意が必要です。

高圧・特別高圧向けプランを解約する場合

高圧・特別高圧向けプランの解約を希望する場合は、前もって電気使用廃止日を決定して手続きを行う必要があります。契約満了日を以って解約を希望する場合は、契約満了日の3カ月前に手続きが必要です。

契約から1年未満で契約電力の減少または解約を行う場合は、契約日から電気使用廃止(減少)日前日までの各月の料金の減少契約電力分が20%割り増しで再計算されます。CDエナジーダイレクトが接続供給会社から工事費などの費用負担を求められた際は、負担金を請求される場合があります。

また解約後、その他の電力会社から電力供給を受ける際は「電気需給契約消滅後の料金および工事費の精算に関する覚書」を締結しなければなりません。

※参考:株式会社CDエナジーダイレクト.「電気基本契約要綱(特別高圧・高圧)」.https://www.cdedirect.co.jp/assets/pdf/agreement/denki/denki_youkou_kihon_high_202404.pdf ,(2024-04-01).

低圧向けプランを解約する場合

低圧向けプランを解約する場合も、前もって電気使用廃止日を決定した上で、解約手続きが必要です。

契約から1年未満で解約を行う場合は、契約日から電気使用廃止日前日までさかのぼって、新設された契約電流、契約容量もしくは契約電力分に対して、CD従量電灯B・Cは10%、CD低圧電力プランは20%を割り増しした料金が再計算されます。接続供給会社から工事費等の費用負担を求められた際は、新たに設置した供給設備があれば負担金を請求される場合があります。

※参考:株式会社CDエナジーダイレクト.「電気基本契約要綱(低圧)」.https://www.cdedirect.co.jp/assets/pdf/agreement/denki/denki_youkou_kihon_low_202211.pdf ,(2022-11-01).

まとめ

高圧電力を供給している電力会社を乗り換える際は、本記事でご紹介したような情報を基に、自社に合った電力会社を選ぶことが大切です。CDエナジーダイレクトは加入実績や供給実績が豊富な新電力ですが、対象エリアに限りがあるため、自社の所在地がカバーされているかを必ず確認してください。

高圧電力の乗り換えをお考えなら、伊藤忠エネクス株式会社が提供する「TERASELでんきforBiz」もおすすめです。企業ごとの電力使用量やニーズに適したオーダーメイド式プランをご提案いたします。環境メニューの提供もしているため、再エネ化やCO2排出量の削減をサポートすることも可能です。コスト削減や環境価値調達などのニーズをお持ちの企業は、ぜひTERASELでんきforBizもご検討ください。

TERASELでんき for Biz. 法人向け電力供給サービス 詳細はこちら 一覧へ戻る 一覧へ戻る

キーワード検索