【2024年度】東京電力EPの高圧電力向け新料金プランについて徹底解説!

【2024年度】東京電力EPの高圧電力向け新料金プランについて徹底解説!

伊藤忠エネクス メディア編集部

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2024年4月より、東京電力EPの特別高圧・高圧向けの標準メニューがリニューアルされました。以前から東京電力EPと契約をしている企業には、料金メニューの見直しについてのお知らせが届いているはずです。現契約がある場合は、満了時に現契約を継続するか、新料金プランに切り替えるか選ぶことができますが、そもそも何がどのように変わったのか分からない、現契約のままにするべきか、新料金プランに切り替えるべきか、新料金プランにするならどのプランを選ぶべきか迷っているという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、2024年4月に実施された東京電力EPの特別高圧・高圧の料⾦メニューの見直しについて詳しく解説します。現在の東京電力EPとご契約中の企業はもちろん、電力会社の乗り換え候補に東京電力EPが含まれているという方も、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事の内容は2024年5月時点の情報です

2024年度から始まる東京電力EPの特別高圧・高圧の新料金プラン

2024年度から始まる東京電力EPの特別高圧・高圧の新料金プラン

2024年4月より、東京電力EPの特別高圧・高圧の標準メニューに、「ベーシックプラン」「市場調整ゼロプラン」「市場価格連動プラン」の3つのプランが新設されました。この3つのプランは、燃料価格(燃料費調整額)、および、JEPXのスポット市場価格(市場価格調整額)の変動を反映させる割合がそれぞれ異なる他、細かい契約条件も異なります。

ベーシックプラン

ベーシックプランは、現在の料金プランに近い算定方法のプランです。ベーシックプランの電気料金の計算方法は、以下の通りです。

ベーシックプランの電気料金 = 基本料金 + 電力量料金 ( 電力量料金 + 燃料費調整額 + 市場価格調整額 ) + 再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)

基本料金と電力量料金の単価は以下の通りです。なお、電力量料金単価は、時間帯によらず同一の単価が適用されます。

区分単位料金(税込)
高圧基本料金1kW1,890円00銭
電力量料金1kWh19円51銭
特別高圧基本料金1kW1,770円00銭
電力量料金1kWh18円14銭

現在の料金プランと同様に、燃料費調整額と市場価格調整額の両方が電気料金に反映されます。市場調整の割合は約30%です。新料金プランの燃料費調整額と市場価格調整額の算定方法について詳しくは、後述します。

契約期間は1年間で、契約期間中の解約に対して、解約金の設定があります。

市場調整ゼロプラン

市場調整ゼロプランは、その名の通り、市場調整を行わないプランです。市場調整ゼロプランの電気料金の計算方法は、以下の通りです。

市場調整ゼロプランの電気料金 = 基本料金 + 電力量料金 ( 電力量料金 + 燃料費調整額 ) + 再エネ賦課金

基本料金と電力量料金の単価は以下の通りです。なお、電力量料金単価は、時間帯によらず同一の単価が適用されます。

区分単位料金(税込)
高圧基本料金1kW2,100円00銭
電力量料金1kWh20円70銭
特別高圧基本料金1kW1,990円00銭
電力量料金1kWh18円95銭

市場調整ゼロプランは、JEPXのスポット市場価格の変動の影響を受けません。一方で、燃料価格の変動の影響は受けます。

契約期間は2年間で、契約期間中の解約に対して、解約金の設定があります。また契約電⼒が500kW以上の場合、別途供給条件の定めがあります。

市場価格連動プラン

市場価格連動プランは市場調整ゼロプランとは逆で、市場調整のみを行なって、燃料費調整を行わないプランです。市場価格連動プランの電気料金の計算方法は、以下の通りです。

市場価格連動プランの電気料金 = 基本料金 + 電力量料金 ( 電力量料金 + 市場価格調整額 ) + 再エネ賦課金

基本料金と電力量料金の単価は以下の通りです。なお、電力量料金単価は、4つの時間帯に区分した単価が適用されます。

区分単位料金(税込)
高圧基本料金1kW1,700円00銭
電力量料金朝時間(平日・土曜日8:00〜13:00)1kWh14円75銭
昼時間(平日・土曜日13:00〜16:00)14円75銭
晩時間(平日・土曜日16:00〜22:00)14円75銭
夜時間(平日・土曜日22:00〜翌8:00、日曜日・祝日は全日)14円57銭
特別高圧基本料金1kW1,600円00銭
電力量料金朝時間(平日・土曜日8:00〜13:00)1kWh13円44銭
昼時間(平日・土曜日13:00〜16:00)13円44銭
晩時間(平日・土曜日16:00〜22:00)13円44銭
夜時間(平日・土曜日22:00〜翌8:00、日曜日・祝日は全日)13円39銭

市場価格連動プランは市場調整の割合が100%のため、JEPXのスポット市場価格が高騰すると、電気料金も高騰します。一方で、燃料価格の変動の影響を受けません。

契約期間は1年間で、契約期間中の解約に対して、解約金の設定はありません。

※参考:東京電力エナジーパートナー. 「特別高圧・高圧のお客さま向けの新しい電気料金プランについて」. https://www.tepco.co.jp/ep/corporate/plan_h/minaoshi_2024plan.html , (2024-05-28).

新料金プランの燃料費調整と市場価格調整

現在の料金プランと新料金プランでは、燃料費調整単価と市場価格調整単価の算定方法がやや異なります。

燃料費調整単価の算定方法

燃料費調整単価の算定方法

新料金プランの燃料費調整単価の計算方法は、以下の通りです。

燃料費調整単価 = ( 平均燃料価格 − 基準燃料価格 ) × 基準燃料単価 ÷ 1,000

上記の答えが正の値だった場合はプラス調整となり、燃料費調整額分が電気料金にプラスされます。逆に、答えが負の値だった場合はマイナス調整となり、燃料費調整額分が電気料金からマイナスされます。

それぞれの単価や係数は、以下の通りです。表の数字や係数を上記の式に当てはめると、燃料費調整単価を算出できます。

項目ベーシックプラン市場調整ゼロプラン
基準燃料価格57,500円/kl57,500円/kl
基準燃料単価高圧17銭4厘/kWh20銭7厘/kWh
特別高圧16銭9厘/kWh20銭1厘/kWh
平均燃料価格(/kl※原油換算)A × α + B × β + C × γ
A:3カ月における1kl当たりの平均原油価格
B:3カ月における1t当たりの平均LNG価格
C:3カ月における1t当たりの平均石炭価格
換算係数α(原油)0.00480.0048
β(LNG)0.37590.3759
γ(石炭)0.67250.6725

2024年度の基準燃料価格は、2023年4月〜6月の貿易統計価格に基づき設定されています。また平均燃料価格は3カ月間の貿易統計価格に基づき算定されており、2カ月後の電気料金に反映されます。つまり4月の燃料費調整単価は、前年11月〜1月の貿易統計価格に基づいて算定され、5月の燃料費調整単価は、前年12月〜2月の貿易統計価格に基づいて算定されると言うことです。

市場価格調整単価の算定方法

市場価格調整単価の算定方法

新料金プランの市場価格調整単価の計算方法は、以下の通りです。

市場価格調整単価 = ( 平均市場価格 − 基準市場価格 ) × 基準市場単価

上記の答えが正の値だった場合はプラス調整となり、市場価格調整額分が電気料金にプラスされます。逆に、答えが負の値だった場合はマイナス調整となり、市場価格調整額分が電気料金からマイナスされます。

それぞれの単価や係数は、以下の通りです。表の数字や係数を上記の式に当てはめると、市場価格調整単価を算出できます。なお、契約する料金プランによって、平均市場価格の算定方法が異なります。

項目ベーシックプラン市場価格連動プラン
基準市場価格11円22銭/kWh11円22銭/kWh
基準市場単価高圧31銭7厘/kWh1円14銭2厘/kWh
特別高圧30銭9厘/kWh1円11銭4厘/kWh
平均市場価格(/kWh)D × δ1 + E × δ2
D:1カ月における0時から翌日午前0時までの1kWh当たりの単純平均スポット市場価格
E:1カ月における毎日午前8時から午後4時までの1kWh当たりの単純平均スポット市場価格
1カ月における時間帯区分ごとの1kWh当たりの単純平均スポット市場価格  
換算係数δ1(全日)0.8288
δ2(昼間)0.1712

2024年度の基準市場価格は、2023年5月〜7月のスポット市場価格に基づき設定されています。また平均市場価格は、1カ月間のスポット市場価格に基づき算定されますが、検針日によって反映時期が異なります。

検針日が毎月1日の場合4月のスポット市場価格→4月の電気料金 5月のスポット市場価格→5月の電気料金
検針日が毎月2日から月末までのいずれかの場合4月のスポット市場価格→5月の電気料金 5月のスポット市場価格→6月の電気料金

※参考:東京電力エナジーパートナー. 「特別⾼圧・⾼圧の料⾦メニュー(標準メニュー)の ⾒直し詳細」. https://www.tepco.co.jp/ep/notice/pressrelease/2023/pdf/230927j0201.pdf , (2023-09-27).

※参考:東京電力エナジーパートナー. 「特別高圧・高圧の電気料金メニュー(2024年度分)の基準市場単価確定と今後の標準メニューお申込み受付に関するご案内」. https://www.tepco.co.jp/ep/notice/news/2023/1666681_8911.html , (2024-05-28).

現在の電気料金プランも見直しに

先述した通り、2024年3月末時点で既存の標準メニューを契約している場合は、現契約の継続か新料金プランへの切り替えを選択できますが、既存の料金プランについてもいくつか見直しが入ります。簡単に表にまとめたので、現契約の継続をご検討中の方は、必ずチェックしてください。

①燃料費等調整の算定諸元の⾒直し燃料費等調整単価の市場価格調整項の算定に使用する基準市場価格の算定期間を、直近1年間の平均から、直近3カ月間(2023年5月〜7月)の平均に変更
②電⼒量料⾦単価の⾒直し「⾒直し前の電⼒量料⾦単価に、⾒直し前の2023年9月分の燃料費等調整単価を加えたもの」と、「⾒直し後の電⼒量料⾦単価に、⾒直し後の2023年9月分の燃料費等調整単価を加えたもの」が同じ⽔準となるように設定
③制限または中⽌の料⾦割引の廃⽌一般送配電事業者等が電気の使用を制限または中止した場合に行っていた基本料⾦の割引を廃止
④供給停⽌期間中の料⾦規定の廃⽌一般送配電事業者等が電気の送電を停止した場合に行っていた、全く電気を使用しない場合の料⾦の日割計算を廃止
⑤料⾦その他の計算における端数処理等の規定の⾒直し料⾦その他の計算における端数処理や使用電⼒量の算定等について、現在の運用を適切に約款へ反映するため規定を⾒直し

なお、①と②については、2024年3月31日以降の契約満了日の翌日から順次適用されます。また③④⑤については、契約期間に関わらず、2024年4月1日より適用されます。

※参考:東京電力エナジーパートナー. 「特別⾼圧・⾼圧の料⾦メニュー(標準メニュー)の ⾒直し詳細」. https://www.tepco.co.jp/ep/notice/pressrelease/2023/pdf/230927j0201.pdf , (2023-09-27).

新料金プランの申込み期間

新料金プランへの加入申込み受付は、2023年10月23日(月)10時から始まっています。ベーシックプラン、市場調整ゼロプランについては、東京電力EPが電⼒供給可能な想定電⼒量の上限に到達した時点で受付終了となります。以降は、市場価格連動プランのみの受付となるため、ベーシックプラン、市場調整ゼロプランをご検討中の方は、早めの申込みがおすすめです。

また新料金プランの提供に伴い、現在の標準メニューは一部のプランを除き、新規加⼊受付が終了します。2024年4月以降も新規加⼊申込み受付を継続する電気料⾦プランは、以下の4つのみです。

  • 業務用季節別時間帯別電⼒
  • 業務用電⼒
  • 高圧季節別時間帯別電⼒(契約電⼒500kW以上)
  • 高圧電⼒(契約電⼒500kW以上)

※参考:東京電力エナジーパートナー. 「特別⾼圧・⾼圧の料⾦メニュー(標準メニュー)の ⾒直し詳細」. https://www.tepco.co.jp/ep/notice/pressrelease/2023/pdf/230927j0201.pdf , (2023-09-27).

結論、どのプランを申込むのが良いの?

結論、どのプランを申込むのが良いの?

燃料価格が一定であると仮定して3つのプランを比較すると、スポット市場価格が安い場合は、市場価格連動プラン<ベーシックプラン<市場調整ゼロプランという順で、電気料金が安くなります。しかし、スポット市場価格が高い場合は、市場価格連動プラン>ベーシックプラン>市場調整ゼロプランという順で、電気料金が高くなります。スポット市場価格の安さの恩恵を最も受けられるのは市場価格連動プランですが、一方で、市場価格の高騰の影響を最も受けるのも市場価格連動プランです。市場価格は通常時で80円/kWh、需給がひっ迫している場合は200円/kWhまで高騰する可能性があり、市場価格連動プランはその影響を大きく受けるリスクがあります。

電気料金の高騰のリスクを避け、安定性を求めるなら、市場調整ゼロプランを選ぶのが良いでしょう。また現在東京電力EPの業務用電力を契約している場合は、新料金プランに切り替えずに現契約を維持するのも選択肢の一つです。

市場調整ゼロプランを検討しているならTERASELでんき for Bizがおすすめ

スポット市場価格の高騰のリスクを避けて、市場調整ゼロプランを検討しているなら、伊藤忠エネクスの法人向け電力販売サービス「TERASELでんき for Biz」も併せてご検討ください。お客さまの業界や事業規模、電気の使用状況に合わせて、適切なプランをご提案する「オーダーメイド式プラン」を採用しており、東京電力EPの市場調整ゼロプランよりも低い料金水準で電気を供給できます。

他社からTERASELでんき for Bizに切り替えた場合の電気料金の平均削減率は8.1%(/拠点)です。年間の電力使用量が少ないほど、削減率は大きくなる傾向にあります。

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東京電力EPの業務用電力、ベーシックプラン、市場連動ゼロプランと伊藤忠エネクスのTERASELでんき for Bizで年間の電気料金にどの程度の差が出るのか、以下に3パターンのシミュレーションを用意しましたので参考にしてみてください。なお、ベーシックプラン、市場連動ゼロプランは、先述した基本料金と電力量料金を、業務用電力は以下の基本料金と電力量料金を元にシミュレーションしています。

区分基本料金電力量料金(夏)(税込)電力量料金(他)(税込)
業務用電力(2024年4月改定)1,890円00銭20円32銭19円16銭

またシミュレーションに燃料費調整額、および、再エネ賦課金は含まれていません。

パターン①

業種想定食品系運送
契約電力100kW
年間使用量87,600kWh
負荷率10%
区分年間電気料金
業務用電力(24年4月改定)3,631,620円00銭
ベーシックプラン3,636,876円00銭
市場連動ゼロプラン(①)3,955,320円00銭
TERASELでんき for Biz(②)3,322,468円80銭
年間の電気料金の差額(① – ②)632,851円20銭
削減率16.0%

パターン①の場合、TERASELでんき for Bizの方が、市場連動ゼロプランよりも年間で約632,851円電気料金が安くなります。またベーシックプランよりも約314,407円、業務用電力と比較しても約309,151円安くなります。

パターン②

業種想定病院
契約電力263kW
年間使用量460,776kWh
負荷率20%
区分年間電気料金
業務用電力(24年4月改定)14,032,207円20銭
ベーシックプラン14,059,853円76銭
市場連動ゼロプラン(①)15,171,523円20銭
TERASELでんき for Biz(②)14,564,662円27銭
年間の電気料金の差額(① – ②)606,860円93銭
削減率4.0%

パターン②の場合、TERASELでんき for Bizの方が、市場連動ゼロプランよりも年間で約606,860円電気料金が安くなります。

パターン③

業種想定化学品製造工場
契約電力941kW
年間使用量2,472,948kWh
負荷率30%
区分年間電気料金
業務用電力(24年4月改定)66,239,436円60銭
ベーシックプラン66,387,813円48銭
市場連動ゼロプラン(①)71,346,243円60銭
TERASELでんき for Biz(②)69,205,856円29銭
年間の電気料金の差額(① – ②)2,140,387円31銭
削減率3.0%

パターン③の場合、TERASELでんき for Bizの方が、市場連動ゼロプランよりも年間で約2,140,387円電気料金が安くなります。

まとめ

東京電力EPの新料金プランは、従来の料金プランと完全市場連動プラン、そして両方の要素を併せ持つハイブリッドプランの3つの料金プランとなっています。現在のスポット市場価格の動向を見ると、市場連動の要素を持つ市場価格連動プランやベーシックプランが魅力的に見えますが、この2つのプランは市場価格高騰の影響を大きく受けるリスクがあります。

高騰のリスクは避けつつも、少しでも電気料金を削減したいと考えているなら、伊藤忠エネクスの法人向け電力販売サービス「TERASELでんき for Biz」がおすすめです。シミュレーションの通り、東京電力EPの市場調整ゼロプランよりも低い料金水準で電気を利用することができ、特に年間の使用量が少ない企業ほど電気料金の削減率は大きくなります。

60年以上の歴史があるエネルギー総合商社として、グループ会社を通じて全国19カ所に発電所を保有しており、企業および電力供給の安定性という点でも信頼いただけます。

電気料金の削減を目的に電力会社の乗り換えを検討している企業のご担当者さまは、ぜひ伊藤忠エネクスへ、お気軽にご連絡ください。

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