デジタルグリッド株式会社とは? 供給実績や電気料金プランの概要を解説

デジタルグリッド株式会社とは? 供給実績や電気料金プランの概要を解説

伊藤忠エネクス メディア編集部

伊藤忠エネクスは1961年の創業以来 「 社会とくらしのパートナー」として 全国各地の地域に根ざし生活に欠かせないエネルギーをお届けしてまいりました。 老舗エネルギー商社ならではの情報を発信します。

電力自由化以降、高圧電力を取り扱っている小売電気事業者が増えています。デジタルグリッド株式会社は2017年10月に設立された、低圧電力・高圧電力・特別高圧電力を提供している電力会社で、日本初の民間による自由な電力取引市場「デジタルグリッドプラットフォーム」を展開しています。

本記事では、デジタルグリッド株式会社の基本情報や料金プラン、電気料金の計算方法、契約方法について解説します。電力会社の乗り換えを考えている企業のご担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事の内容は2024年12月時点の情報です

※参考:デジタルグリッド株式会社.「Digital Grid Platform」.https://www.digitalgrid.com/dgp/ ,(2024-12-16).

デジタルグリッド株式会社の基本情報

デジタルグリッド株式会社は、環境に関する情報開示システムを運営しているイギリス発祥の国際NGO「CDP」から、日本でたった3社だけの「再生可能エネルギープロバイダー」として認定されている企業です。

企業が主体的に電力を調達できる日本初の民間による電力取引市場「デジタルグリッドプラットフォーム」を提供しており、高島屋や東急不動産、日立製作所といった大手企業も利用しています。一般的な電気料金プランとは異なり、各企業が自由に電源や価格、調達方法を決められる点が特長で、AIによる電力の需給調整といった自動化も行われており、運用の負担を大きく増やすことなく電気料金を削減できます。

※参考:DIGITAL GRID.「会社情報」.https://www.digitalgrid.com/info ,(2024-09-30).

デジタルグリッド株式会社の会社概要

デジタルグリッド株式会社の会社概要は、下記の通りです。

会社名デジタルグリッド株式会社
本社所在地東京都港区赤坂1-7-1 赤坂榎坂ビル3階
設立年月2017年10月16日
代表取締役豊田 祐介
資本金2,643,690,316円
(2022年3月31日、資本準備金含む)
事業内容電力及び環境価値取引プラットフォーム事業
コーポレートサイトURLhttps://www.digitalgrid.com

デジタルグリッド株式会社の供給実績

デジタルグリッド株式会社の供給実績は、以下の通りです。

対応電力規模・特別高圧
・高圧
・低圧
供給実績(単位:1,000kWh)
※2023年4月~2024年3月の合計値
・特別高圧:287,706
・高圧:709,692
・低圧:638

※参考:Digital Grid Platform.「サービスページ」.https://www.digitalgrid.com/dgp/ ,(2024-09-30).

※参考・出典:経済産業省.「電力調査統計表 過去のデータ 2023年度(令和5年度)」.https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/electric_power/ep002/results_archive.html#r04 ,(2024-09-29).

デジタルグリッド株式会社の電気料金プラン

デジタルグリッド株式会社の電気料金プランやサービスをご紹介します。

デジタルグリッドプラットフォーム

先述した通り、デジタルグリッドプラットフォームは、従来の電力会社が決めた電気料金プランとは異なり、企業が自社のニーズに合わせて電力を調達できるプラットフォームです。

例えば、以下のようにフレキシブルに電源・価格・再生可能エネルギー利用率などを決められます。

  • 使用する電力の100%を市場連動の料金単価で契約する
  • 使用する電力の70%を固定の料金単価で、残りの30%を市場連動の料金単価で契約する
  • 使用する電力の50%を再生可能エネルギー由来のものにする

企業が発電事業者から再生可能エネルギー由来の電力を長期的に調達するコーポレートPPAや、自社が保有する発電設備で作った電気を遠隔地にある自社オフィスや工場などに送電する自己託送の事例もあります。

電力需給に関するコンサルティングを受けられるので、十分な知識がなくても、サポートを受けながら自社に合った運用が可能です。またデジタルグリッドプラットフォームを利用すると、毎週電力市場のレポートが届きます。レポートを活用して電力市場の動向を把握することで、より自社のニーズや課題に適した電力調達を行えるでしょう。

Econohashi(エコのはし)

Econohashi(エコのはし)は、非化石証書を代理調達してもらえるサービスです。

非化石証書は、再生可能エネルギーを含む非化石エネルギーから発電された電気が有している環境価値を証書化したものです。非化石エネルギーによって作られた電気は、電気としての価値だけではなく「発電時に、二酸化炭素を排出しない環境に配慮した方法で作られた」という環境価値も持っています。非化石証書の購入により、実質的に「二酸化炭素排出量ゼロ」を実現することが可能です。

非化石証書は自社で購入することも可能ですが、購入前から購入後までさまざまな手続きがあり、非常に手間がかかります。Econohashiを利用すれば、オンラインで会員登録をして必要な情報を入力するだけで、非化石証書を調達するための入札業務をデジタルグリッド株式会社に一任できます。

RE BRIDGE

RE BRIDGEは、日本初のバーチャルPPA特化型オークションサイトです。

バーチャルPPAとは、再生可能エネルギー由来の電力の環境価値のみを発電事業者と需要家間で売買する取引方法で、コーポレートPPAの一つです。発電事業者と需要家の間で再生可能エネルギー由来の電力の価格・売買に関する契約を締結しますが、発電事業者は発電した電力を市場へ売電し、需要家は小売電気事業者から電力を購入するため、実際の電力供給は行いません。契約時に取り決めた価格と市場価格に差がある場合には相互に補填し、最終的に需要家へ環境価値が渡る仕組みです。

RE BRIDGEはオークション形式なので、売り手も買い手も自社で希望価格を決めて、再生可能エネルギー由来の電力を取引できます。売却の条件を登録したり購入の条件を検索したりするだけで、発電場所や電気の使用場所を問わず売買が可能です。

※出典:RE Bridge.「日本初!バーチャルPPA特化型オークションサイト REBridge」.https://www.digitalgrid.com/re-bridge/ ,(2024-12-17).

デジタルグリッド株式会社の電気料金の計算方法

月々の電気料金に含まれる項目や計算方法は、電力会社によって異なります。ここではデジタルグリッド株式会社の電気料金の計算方法をご紹介します。

デジタルグリッドプラットフォーム

デジタルグリッドプラットフォームの年間電力料金の計算方法は以下の通りです。

  • 基本料金(託送 × 契約容量kW) + 従量料金{(市場調達額 + デジタルグリッドプラットフォーム利用料 + 託送)× 使用電力量kWh}

デジタルグリッド株式会社の公式Webサイトには「デジタルグリッドプラットフォーム料金シミュレーター」があり、電気料金の試算が可能です。

※出典:DIGITAL GRID – platform-.「デジタルグリッドプラットフォーム料金シミュレーター」.https://lr-simulator.digitalgrid.com/ ,(2024-09-30).

RE BRIDGE

RE BRIDGEはオークション形式の取引なので、希望価格で再生可能エネルギー由来の電力の売買が可能です。RE BRIDGEの利用には、入会金や年会費はかかりません。

デジタルグリッド株式会社の契約方法・契約内容

デジタルグリッド株式会社が提供する電気料金プランやサービスの契約方法・契約内容をご紹介します。

契約の流れ

デジタルグリッドプラットフォームの契約の流れは、公式Webサイト上では確認できませんでした。

Econohashiの契約をする場合は、公式Webサイトのフォームから問い合わせをします。サービス案内を受けた後、会員登録と見積もり依頼を行い、問題がなければ入札代行を依頼し約定します。約定後は、いつでもマイページから非化石証書や残高証明書のダウンロードが可能です。

RE BRIDGEを契約する場合も、公式Webサイトのフォームから問い合わせをします。所定の審査に通過した後、会員登録を行うとオークションに参加可能です。オークション後は、売り手と買い手で交渉を行い、問題がなければ契約に進みます。

まとめ

電力会社によって、料金プランの特徴は異なります。高圧電力を契約している電力会社の乗り換えを検討しているのなら、複数社の料金プランや契約方法などを確認した上で、自社に合った電力会社を選ぶようにしましょう。

電力会社選びに迷っているのなら、伊藤忠エネクス株式会社が提供する「TERASELでんきforBiz」もおすすめです。TERASELでんきforBizでは、企業の使用電力量やニーズに合わせてオーダーメイドのプランをご提案しますので、電気料金の削減につなげやすいでしょう。

環境メニューや環境価値オプションもあり、必要な分の環境価値を調達することも可能です。RE100に対応したい、温室効果ガス(GHG)プロトコルに対応したいといった、各社のニーズに合わせてご活用いただけます。まずは貴社の電力に関する課題や現状をヒアリングしますので、お気軽にお問い合わせください。

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