電力量料金単価とは? 毎月の電気料金が決まる基本の仕組みを解説

電力量料金単価とは? 毎月の電気料金が決まる基本の仕組みを解説

伊藤忠エネクス メディア編集部

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「毎月の電気料金を削減したい」と考えているものの、そもそも電気料金の仕組みや内訳を把握していないという方も多いのではないでしょうか。一口に電気料金といっても、基本料金や電力量料金、再生可能エネルギー発電促進賦課金など、複数の要素で構成されています。これらの詳細を正しく理解していないと、電気料金を抑えようとしても、思うような効果は得にくいです。

本記事では、電気料金が決まる仕組みや、基本料金・電力量料金・再生可能エネルギー発電促進賦課金についてそれぞれの詳細、企業が電気料金を抑えるポイントなどを解説します。電気料金を無理なく削減したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事は2026年1月時点の情報です

電力量料金単価とは?

電力量料金単価とは、電気を1kWh使用するごとにかかる従量料金の単価のことです。1カ月間の使用電力量に応じて、電力量料金がかかります。

詳細については後述しますが、電力会社や料金プランによって電力量料金単価は異なります。

電気料金が決まる仕組み

電気料金が決まる仕組み

毎月の電気料金は、電力量料金を含めたさまざまな要素によって構成されています。電気料金は、以下の計算式で算出されます。

  • 電気料金 = 基本料金 + 電力量料金 + 再生可能エネルギー発電促進賦課金

ここからはそれぞれの要素について、詳しく解説します。

基本料金

基本料金とは、使用電力量にかかわらず、毎月発生する料金です。電力会社が電気を供給するために必要な人件費や設備費、機材費、諸経費などを賄う目的で設定されており、電気を使用しなかった月でも請求されます。

また低圧電力なのか高圧電力・特別高圧電力なのかによっても、基本料金の算出方法は異なります。

低圧電力の場合

低圧電力の基本料金は、以下の内訳で構成されます。

  • 基本料金 = 基本料金単価 × 契約電力

低圧電力の基本料金単価は、契約アンペア数(契約容量)によって異なります。契約アンペア数が大きいほど、基本料金単価は高くなることが一般的です。

また電力会社によっては、基本料金ではなく最低料金が設定されているケースもあります。最低料金制の場合、契約アンペア数にかかわらず、あらかじめ定められた使用電力量までは一定の料金が毎月請求される仕組みです。規定の使用電力量を超過した分は、電力量料金として請求されます。

高圧電力・特別高圧電力の場合

高圧電力と特別高圧電力の基本料金は、以下の内訳で構成されます。

  • 基本料金 = 基本料金単価 × 契約電力 × 力率割引および割増

高圧電力と特別高圧電力の基本料金単価は、電力会社や料金プランごとに定められています。また契約電力は、一度に使用できる最大の電力のことです。高圧電力と特別高圧電力の場合、契約電力によってさらに以下のように分類されます。

電力契約区分契約電力
高圧電力小口50kW以上500kW未満
大口500kW以上2,000kW未満
特別高圧電力2,000kW以上

電力契約区分が高圧電力(小口)の場合、直近12カ月の最大需要電力に基づいて契約電力が算定されます。最大需要電力とは、1カ月間のデマンド値(30分ごとの平均使用電力)のうち、最も大きい値のことです。

電力契約区分が高圧電力(大口)や特別高圧電力の場合、1年に1回、直近12カ月の最大需要電力や使用する設備の負荷、受電設備の内容などを考慮した上で、電力会社と需要家の協議のもと契約電力が決まります。

また力率は、供給された電力のうち、実際に設備の稼働や照明、空調などに使われる有効な電力が占める割合のことです。一般的に力率の平均は85%程度といわれており、85%を上回ると割り引き、下回ると割り増しされます。力率割引および割増の係数は、以下の計算式で算出可能です。

  • 力率割引および割増 = (185 – 力率) / 100

※参考:電気保安管理 日本電気安全協会.「力率について」. https://nichiden.intecs-jec.com/kaizen/%E5%8A%9B%E7%8E%87%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/ ,(参照2026-01-14).

電力量料金

電力量料金

電力量料金とは、1カ月の使用電力量に応じて発生する従量料金のことです。電力量料金は、以下の内訳で構成されます。

  • 電力量料金 = (電力量料金単価 × 使用電力量) ± 燃料費調整額

電力量料金単価の細かい仕組みは、低圧電力と高圧電力・特別高圧電力で異なります。

低圧電力の場合

低圧電力は、供給される電圧によって主に従量電灯と動力プラン(低圧電力)の2種類に分類されます。それぞれの概要は、以下の通りです。

  • 従量電灯:主に一般家庭や小規模のオフィス、店舗向けの契約種別。単相100Vまたは200Vの電圧で供給される
  • 動力プラン(低圧電力):主に事業所向けの契約種別。三相200Vの電圧で供給される

ここからは従量電灯と動力プラン、またその他の料金プランの電力量料金単価の仕組みを見ていきましょう。

従量電灯

従量電灯の場合、電力量料金単価が3段階で設定されているケースが多いです。使用電力量が増えるにつれ、3段階で電力量料金単価が高くなります。例えば、東京電力エナジーパートナーにおける、従量電灯Bの電力量料金単価は以下の通りです。

使用電力量電力量料金単価(税込)
120kWh以下29円80銭
120kWh超え、300kWh以下36円40銭
300kWh超え40円49銭

※参考:東京電力エナジーパートナー.「従量電灯B・C」. https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/old01.html ,(参照2026-01-13).

動力プラン(低圧電力)

動力プラン(低圧電力)の場合、電力量料金単価は季節によって異なります。例えば、東京電力エナジーパートナーにおける、動力プランの電力量料金単価は以下の通りです。

季節電力量料金単価(税込)
夏季(7月1日〜9月30日)27円14銭
その他季(10月1日〜翌年の6月30日)25円57銭

なお、電力会社によっては、電力量料金単価が一年中変わらない、一律単価を採用しているケースもあります。

※参考:東京電力エナジーパートナー.「動力プラン」. https://www.tepco.co.jp/jiyuuka/service-corporate/kanto/power/index-j.html ,(参照2026-01-13).

【その他】時間帯別プラン・市場連動型プラン

近年では、時間帯別プランや市場連動型プランといった独自の料金プランを提供している電力会社も多いです。

例えば、時間帯別プランの場合、昼間もしくは夜〜朝のどちらかの時間帯の電力量料金単価が安くなるなど、電気を使用する時間帯によって電力量料金単価が変動します。また市場連動型プランの場合、JEPX(日本卸電力取引所)の市場価格と連動して、30分ごとに電力量料金単価が変動します。

電力会社や料金プランによって電力量料金単価や内訳が異なるため、利用する前に、詳細をしっかり確認しておくことが大切です。

高圧電力・特別高圧電力の場合

高圧電力・特別高圧電力の料金プランは、主に固定単価プランと市場連動型プランに分けられます。

固定単価プラン

固定単価プランの場合、電力量料金単価はあらかじめ契約で定められています。電力会社によっては季節や時間帯によって電力量料金単価が変動する料金プランもありますが、契約期間中は事前に定められた単価から変わることはありません。

市場連動型プラン

市場連動型プランの場合、低圧電力の市場連動型プランと同様に、JEPXで取引される市場価格に合わせて、30分ごとに電力量料金単価が変動します。

JEPXの市場価格が安いタイミングに電気を多く使用し、市場価格が高いタイミングは電気の使用を控えるといった調整ができるのであれば、月々の電気料金を削減できる可能性があります。

電力量料金に含まれる燃料費調整額とは?

燃料費調整額とは、火力発電で使われる原油や石炭、液化天然ガス(LNG)などの燃料の価格変動を電気料金に反映するためのものです。燃料費調整額は、以下の内訳で構成されます。

  • 燃料費調整額 = 燃料費調整単価 × 使用電力量

燃料費調整額といわれることが多いですが、電力会社や料金プランによっては「燃料費等調整額」や「市場価格調整額」といった別の名称が用いられるケースもあります。算出方法や内訳が燃料費調整額とは大きく異なる場合もあるので、注意しましょう。

例えば「燃料費等調整額」の場合、燃料の価格変動の他に、離島ユニバーサルサービス調整額(離島に供給する電気の発電にかかる燃料費の変動を反映するためのもの)が含まれていることが多いです。

また「市場価格調整額」の場合、JEPXの市場価格の変動が電気料金に反映されます。市場価格調整単価は、2〜3カ月の平均市場価格を基に算出されるケースが多いです。

事前に約款などで算出方法や内訳の詳細を確認しておくことで、電力量料金が想定以上に上昇するリスクを防ぎやすくなります。

再生可能エネルギー発電促進賦課金

再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、太陽光発電や風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電といった再生可能エネルギー由来の電力の買い取りに必要な費用を賄うための賦課金で、全ての需要家が支払わなければなりません。具体的には、以下の内訳で構成されています。

  • 再生可能エネルギー発電促進賦課金 = 再生可能エネルギー発電促進賦課金単価 × 使用電力量

再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は、毎年、経済産業大臣によって全国一律で設定されるものです。2025年度の単価は1kWh当たり3.98円で、2025年5月検針分から2026年4月検針分まで適用されます。

※参考:経済産業省.「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2025年度以降の買取価格等と2025年度の賦課金単価を設定します」. https://www.meti.go.jp/press/2024/03/20250321006/20250321006.html ,(参照2026-01-13).

企業が効率的に電気料金を抑えるポイント

企業が効率的に電気料金を抑えるポイント

ここからは、企業が効率的に電気料金を抑えるポイントをご紹介します。

電力会社を乗り換える

同じエリアで同じ使用電力量であっても、契約している電力会社や料金プランによって電気料金は異なります。現在契約している料金プランよりも、基本料金や電力量料金の単価が安い電力会社に乗り換えれば、無理なく電気料金を削減できる可能性が高まります。

なお、電力会社を乗り換える前には見積もりを取り、内訳をしっかりチェックしましょう。内訳の中でも、特に燃料費調整額については細かく確認することが大切です。

中には、基本料金と電力量料金の単価は安く設定されている一方で、燃料費調整単価が割高な料金プランも存在します。基本料金や電力量料金の単価の安さだけで契約すると「結果的に電気料金の総額では高くなってしまった」と後悔してしまう可能性もゼロではありません。

このようなリスクを防ぐためには、見積もりもしくは電力会社のWebサイトで燃料費調整単価を確認した上で、電気料金の総額をシミュレーションすることがおすすめです。

伊藤忠エネクスの法人向け電力供給サービス

伊藤忠エネクスは、法人向けの電力供給サービス「TERASELでんきforBiz.」を提供しています。エネルギー商社として培ってきたノウハウを生かして、1拠点当たりの電気料金の平均削減率8.1%を実現しています。

料金プランはオーダーメイド方式で、企業の電気の使用状況やニーズに合わせてご提案。固定単価プランはもちろん、市場連動型プランにも対応しています。また必要な分だけ環境価値を調達できる「環境価値オプション」もあるので、脱炭素経営を目指している企業にもおすすめです。

TERASELでんき for Biz. 法人向け電力供給サービス 詳細はこちら

省エネ設備を導入する

照明や空調などの設備を省エネ設備に切り替えるのも、電気料金を削減する方法の一つです。例えば最新の設備は、以下のような省エネ効果があります。

  • 電球形LEDランプ:白熱電球と比べると、約86%の省エネになる
  • 省エネタイプのエアコン:10年前のエアコンと比べると、約15%の省エネになる
  • 近年の冷蔵庫:10年前の冷蔵庫と比べると、約28〜35%の省エネになる

省エネ設備に切り替える際に活用できる補助金制度もあるため、導入を検討している場合はチェックしてみてください。

※参考:経済産業省資源エネルギー庁.「省エネ型機器の現状」. https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/choice/ ,(参照2026-01-13).

伊藤忠エネクスの省エネルギー商材サービス

伊藤忠エネクスでは、省エネルギー商材サービスを提供しています。初期費用をかけずにLED照明や新品の空調設備を導入可能です。月額のサービス料は発生するものの、省エネ設備によって使用電力量を抑えられるため、トータルで考えると電気料金の削減につながります。

また6年目以降は、導入した省エネ設備はお客さまのものになる点も特長です。月額サービス料がかからなくなるので、大幅にコストを抑えられます。

デマンド値を抑える

高圧電力の場合、基本料金は「基本料金単価 × 契約電力 × 力率割引および割増」で算出されるので、契約電力の値を抑えることでも電気料金の削減が可能です。

高圧電力(小口)では、直近12カ月の最大需要電力に基づいて契約電力が算定されるので、30分単位のデマンド値を抑えられれば、最大需要電力の値を低くでき、結果として基本料金の削減につながります。一方で、たった30分でも最大需要電力が上がってしまうと、以降の1年間はその値が契約電力として適用されてしまうため注意が必要です。

デマンド値を抑える具体的な方法として、ピークカットやピークシフトがあります。ピークカットとは、1日のうちで最も使用電力が多い時間の消費電力を抑え、1カ月の最大需要電力(最大デマンド値)を下げる取り組みです。

またピークシフトは、1日で最も使用電力が多い時間帯の消費電力を、他の時間帯に分散させる取り組みのことです。1日の使用電力量自体は変えずに、デマンド値を抑えられます。

より効率的にデマンド値を管理するために、デマンド監視装置やデマンドコントローラーを導入する方法も有効です。デマンド監視装置はリアルタイムでデマンド値を監視できるもので、デマンドコントローラーは設定したデマンド値に近付いたときに自動で制御するものです。これらを活用することで、デマンド値を一定の水準以下に保ちやすくなるでしょう。

伊藤忠エネクスのデマンドコントローラー

伊藤忠エネクスでは、空調設備に特化したデマンドコントローラーを提供しています。室外機に制御装置を設置することで、外気温や気候条件に応じた出力の自動調整が可能です。

具体的には、外気温が高いときや低いときは冷暖房をしっかり作動させる一方で、それ以外の場合は出力を抑えて消費電力を削減できます。快適な室内環境を維持しながら、効率的にデマンド値を抑えられるでしょう。

デマンドコントローラーに関するお問い合わせ

03-4233-8041 平日9:00〜17:30

太陽光発電を導入する

電力会社から電力を購入するのではなく、自社に太陽光発電を導入して自家消費する方法もあります。自家消費型の太陽光発電システムを設置すれば、使用電力量の何割かを自家発電で賄えるようになり、電気料金を削減可能です。

一般的に太陽光発電システムを設置する際には初期費用がかかるものの、自家消費の場合は燃料価格の高騰などの影響も受けにくいため、長期的なコスト削減とリスク分散につながるでしょう。

伊藤忠エネクスのTERASELソーラー

伊藤忠エネクスのTERASELソーラーは、初期費用ゼロでお客さまの保有施設に太陽光発電システムを設置し、発電した電気を自家消費できるサービスです。

伊藤忠エネクスへは定額にてエネルギーサービス料(設備利用料やメンテナンス費用など)をお支払いいただきます。太陽光発電システムの導入をご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

「テラセルソーラー」のサービス詳細や導入事例は、以下のページをご覧ください。

03-4233-8073 enex_hvo@itcenex.com

まとめ

毎月の電気料金を無理なく抑えるためには、内訳をしっかりと理解した上でどの項目を削減できるのか、しっかりと見極めることが大切です。電気料金は契約している電力会社や料金プランによっても異なるので、まずは現在の契約内容を見直してみてください。

伊藤忠エネクスでは、電気料金を抑えるためのさまざまなサービスをご用意しています。

「電気料金を削減したい」「電気料金の高騰リスクを抑えたい」とお考えの企業のご担当者さまは、伊藤忠エネクスへお気軽にご相談ください。

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