【図解あり】LED × 蛍光灯 × 白熱電球の電気代を比較!何パーセントの削減効果?

【図解あり】LED × 蛍光灯 × 白熱電球の電気代を比較!何パーセントの削減効果?

伊藤忠エネクス メディア編集部

伊藤忠エネクスは1961年の創業以来 「 社会とくらしのパートナー」として 全国各地の地域に根ざし生活に欠かせないエネルギーをお届けしてまいりました。 老舗エネルギー商社ならではの情報を発信します。

企業が蛍光灯や白熱電球をやめてLED照明を導入すると、節電による光熱費削減や地球環境への配慮など、さまざまなメリットが得られます。そのためオフィスや工場などで使用する電灯をLEDに変える企業が増えています。

本記事ではLEDのメリットやデメリット、どの程度の電力消費を削減できるのか、蛍光灯や白熱電球との比較などについて解説します。LEDの大手4メーカーの比較も紹介するので、参考にしてください。

簡単図解!項目別に見たLEDのメリットデメリット

LEDのメリットやデメリットについて解説します。

LEDランプと一般電球、LEDシーリングライトと蛍光灯シーリングライトの違いついても紹介します。

LEDのメリットデメリット

LEDのメリット

LEDのメリットは以下のとおりです。

  • 寿命が長いため電球交換回数が減らせる
    • LEDは蛍光灯や白熱電球と比べて大幅に寿命が長いため、電球の交換回数が少なく済みます。電球を購入する機会が減ることでお得になり、交換の手間も省けて便利です。
  • 消費電力が少ないため電気代が安くなる
    • LEDは蛍光灯や白熱電球と比べて発光の効率が良いため、消費電力が減ることで電気代が安くなります。
  • 消費電力が少ないため環境に優しい
    • 火力発電は大量のCO2が排出されるため、さまざまな環境問題の原因の一つとして挙げられます。LEDは前述の通り消費電力が少ないため、環境に優しい特長があります。
  • さまざまな色の表現ができる
    • LEDには電球色、昼白色、昼光色などさまざまな色があり、好みに応じて使い分けられます。

LEDのデメリット

LEDのデメリットは以下のとおりです。

  • 購入コストが高い
    • LEDは蛍光灯や白熱電球と比べて電球の価格が高くコストがかかります。
  • 蛍光灯と比較して重量がある
    • LEDは蛍光灯や白熱電球と比べて重さがあります。
  • 場所によって明るさが異なることがある
    • LEDは光を均一に出すことができません。使う場所によっては明るさが異なり、暗いと感じる可能性があります。

LEDにおける最大の弱点は、価格が高く重量があることです。

ただし、価格については初期コストが高くても電気代が抑えられるため、LEDを使うことは結果的に節約に役立ちます。ぶら下げるタイプの照明器具に取り付ける場合は、重さで落ちてしまう可能性も考慮し、耐久性などを確認しておくことがおすすめです。

LEDランプは一般電球よりも電気代が年間約2,883円安い!

LEDランプを使用することは電気代の節約に効果的です。

一般電球やボール電球、小形電球(白熱電球)などを電球形LEDランプへ交換すれば、約86%の省エネになるといわれています。電球形LEDランプは一般電球に比べて消費電力が少ないことが特徴です。

以下の場合を例として挙げます。

  • 一般電球:54W
  • LEDランプ:7.5W
  • 点灯時間:2,000時間
  • 電力料金目安単価:31円/KWh(令和4年7月改定)

この場合では一般電球からLEDランプに切り替えることで、年間の電気代が2,883円程度安くなります。LEDランプは長寿命で、長く使うほどお得になることもメリットです。

※参考:環境省 「COOLCHOICE」
https://ondankataisaku.env.go.jp/shinkyusan/ledlight01.html (参照2023-02-21)

LEDシーリングライトは蛍光灯シーリングライトよりも電気代が年間約2,108円安い

蛍光灯シーリングライトをLEDシーリングライトに交換すれば、約50%の省エネになるといわれています。LEDシーリングライトを使うことも電気代の節約に効果的です。

以下の場合を例として挙げます。

  • 蛍光灯シーリングライト:68W
  • LEDシーリングライト:34W
  • 点灯時間:2,000時間
  • 電力料金目安単価:31円/KWh(令和4年7月改定)

上記のケースではLEDシーリングライトは蛍光灯シーリングライトに比べ消費電力が少ないため、年間の電気代が2,108円程度安くなります。

また、シーリングライトの交換は一般的に手間がかかる作業ですが、LEDなら寿命の長いため頻繁に交換する必要がありません。

※参考:環境省「COOLCHOICE」
https://ondankataisaku.env.go.jp/shinkyusan/ledlight01.html(参照2023-02-21)

LED選び方のポイント

LED選び方のポイント

LEDの選び方における主なポイントは、ルーメン値を確認すること、使用する条件を確認することの2つです。それぞれ解説します。

ルーメン値を確認する

ルーメンとは
ルーメンとは明るさの単位です。ルーメン値はLED電球の光束、つまり光源から放出される全ての光の量を示します。

白熱電球では明るさの目安をワット(W)で表示することが一般的ですが、LED電球ではルーメン値が採用されています。

LEDランプの適用目安は以下のとおりです。

口金E26の一般電球電球型LEDランプ
20形170ルーメン以上
30形325ルーメン以上
40形485ルーメン以上
60形810ルーメン以上
口金E17の小型電球電球型LEDランプ
25形230ルーメン以上
40形440ルーメン以上


LEDシーリングライトの適用目安は以下のとおりです。

部屋の広さLEDシーリングライト
4.5畳まで2,200〜3,200ルーメン
6畳まで2,700〜3,700ルーメン
8畳まで3,300〜4,300ルーメン
10畳まで3,900〜4,900ルーメン
12畳まで4,500〜5,500ルーメン
14畳まで5,100〜6,100ルーメン

使用する条件を確認する

LEDには調光対応タイプと断熱施工器具があり、どちらが適しているかは使用する条件に変わります。それぞれについて解説します。

調光対応タイプ

調光とは
調光とは、照明の明るさを段階的に調節することです。明るさを調節できる機能がついた照明器具には、調光対応タイプのLED電球が適しています。

調光可能なLED照明器具には、PWM方式や位相制御などさまざまな仕組みのものがあります。

調光をうまく機能させるためには、照明器具の仕組みにもよりますが、例えば電源の周波数にあわせて電球のオンオフを素早く繰り返すといった特殊な制御が必要です。

調光可能な照明器具に通常のLED電球を取り付けてしまうと、電子回路に負担がかかり短寿命や破損、発煙などの原因となります。

ただし、リモコンで調光できるタイプのLED電球は反対に調光機能がない照明器具で使うことが想定されているため、使い分けには注意が必要です。

断熱施工器具

建物によっては省エネや防音のため、天井に断熱材が敷き詰められている場合があります。

断熱材によって熱がこもりやすい環境下では、照明器具内が高温になりやすく火災の原因となります。またLED電球は熱に弱く劣化しやすいため、周囲の温度を高くなりすぎないようにすることが必要です。

高温になりやすい環境でも取り付け可能な照明器具を断熱施工器具といいます。断熱施工器具には(一社)日本照明工業会による、JIL5002のマークが付けられています。

断熱施工器具には使用できるLEDと使用できないLEDが決められているため、カタログやパッケージで確認することが大切です。

LED電球の大手4メーカーの比較

LED電球の大手4メーカーであるパナソニック、東芝、シャープ、アイリスオーヤマの比較を紹介します。

1.パナソニック

パナソニックでは一体型LEDベースライト「iDシリーズ」、「sBシリーズ」を取り扱っています。

「iDシリーズ」は省エネ・高効率によって電力料金のコストダウンに役立つ一体型LEDベースライトです。幅広い設置環境や用途に対応する豊富なバリエーションがあります。

省エネタイプや映光色タイプ、高演出タイプなど、さまざまな種類があるため細かいニーズにも対応可能です。

「sBシリーズ」とは建築になじみやすい角型スリムデザインのLEDベースライトです。直付型と配線ダクトタイプがあります。ムラが出にくく、空間や天井面にも光が届く配光設計が特徴です。

2.東芝

東芝ではLED屋内照明器具やLED屋外照明器具を取り扱っています。

LED屋内照明器具にはLEDベースライト「TENQOOシリーズ」をはじめとし、ダウンライトやスポットライトなどさまざまな種類があります。

カメラ付きLED照明・ソリューションサービスは、LED照明と映像録画カメラを融合させた新しいコンセプト商品です。

照明器具とカメラが一体化しているため、設置手間が軽減でき明るく鮮明な画像を撮影できます。

東芝のLED屋外照明器具は景観に調和することが特徴です。LED投光器や街路灯、防犯灯、道路灯や歩道灯、屋外用防災照明、LED屋外用ライン器具などがあります。

3.シャープ

シャープではモジュール形ベース照明「MMシリーズ」や、高天井照明を取り扱っています。

「MMシリーズ」は高度な省エネ性と美しいデザインを備え、スマートな光空間を演出可能です。ランニングコストを抑えられるため経済的で、シンプルかつシームレスなデザインが採用されています。はめ込み式なので施工が簡単なのも特徴です。

東芝の高天井照明には10,000ルーメン、15,000ルーメン、20,000ルーメン、30,000ルーメン、40,000ルーメンなど、さまざまな明るさのものがあります。

ビーム角については60度・90度・110度の3タイプ、電源は非調光と調光対応の2タイプ、灯具は一般仕様と低消費電力形の2タイプがあり、ニーズにあわせて選べます。

4.アイリスオーヤマ

アイリスオーヤマではLED一体型ベースライト「ラインルクスシリーズ」をはじめとし、LEDのダウンライトや高天井照明、道路灯、庭園灯、スポットライトや防犯灯、非常灯や誘導灯、シーリングライトやベースライト、間接照明、投光器、看板照明、ペンダントライトなどを取り扱っています。

「ラインルクスシリーズ」は最大190ルーメンを誇るLX-F190、最大180ルーメンのLX-F180、最大175ルーメンのLX-F175の3タイプです。

直付型、埋込型、トラフ型の3タイプから選択でき、幅も多彩に用意されているためニーズにあわせられます。端まで光るLEDユニットが採用されており調光機能も備えています。

LEDの設計性能を比較した省エネ対策

節電のためにはLEDの設計性能を比較した省エネ対策も必要です。

LEDの設計性能を比較した省エネ対策

例えば、LEDの照明器具にはシーリングライトとペンダントライトの、2つの異なる形状のものがあります。

シーリングライトとは
シーリングライトとは天井に直接設置するタイプの照明器具です。ペンダントライトは天井から吊り下げるタイプのものです。

シーリングライトは一般的に、広域を明るくしたい場合に使用されます。天井に取り付けるため室内がすっきりして見え、高い位置から照らすため部屋全体が明るくなります。

ペンダントライトは部屋にアクセントをつけたい場合や、デザイン性が求められる場合に設置されることが一般的です。ライトの位置が低く、1点を集中して照らす性質があります。

広い部屋をペンダントライトで明るくしたい場合は、電球の数が多い照明器具を選ぶのも一つの手です。また、天井にダクトレールを取り付け、複数のペンダントライトをダクトレールに吊るすのも良いでしょう。

室内の照明は明る過ぎても暗過ぎても、電気代の無駄につながってしまいます。LEDの設計性能を比較し、シーリングライトとペンダントライトを部屋によって使い分けることが省エネ対策に役立ちます。

まとめ

LEDを導入すると節電でき、電気代やCO2の削減につながります。LEDは消費電力が少なく寿命が長いためコストダウンに有効です。LEDを選ぶ際はルーメン値や使用条件をあらかじめ確認しておくことが大切です。

LED電球の大手4大メーカーであるパナソニック、東芝、シャープ、アイリスオーヤマでは、さまざまなタイプのものを取り扱っているため、企業のニーズにあったものを選びやすいでしょう。

LEDはただ導入するだけでなく、適した設計性能のものをきちんと選択することで、さらに省エネにつなげられます。

地球規模で取り組まなければいけない環境対策に力を入れているのが、伊藤忠エネクスです。太陽光発電以外にも、ESGやLED照明に関して、様々な取り組みを行っています。この機会に、ぜひ検討してみませんか?

https://service.itcenex.com/

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