U-POWER(ユーパワー)とは? 供給実績や高圧法人向けプランの概要を解説

U-POWER(ユーパワー)とは? 供給実績や高圧法人向けプランの概要を解説

伊藤忠エネクス メディア編集部

伊藤忠エネクスは1961年の創業以来 「 社会とくらしのパートナー」として 全国各地の地域に根ざし生活に欠かせないエネルギーをお届けしてまいりました。 老舗エネルギー商社ならではの情報を発信します。

電力自由化によって小売電気事業者は年々増加しており、2024年10月17日時点で登録小売電気事業者は740事業者に上っています。数ある小売電気事業者の中から、自社に合った事業者を選ぶには、事業者の特徴や電気料金プランを比較することが大切です。

そこで本記事では、2022年3月から電力小売事業に本格参入したU-POWER(ユーパワー)について解説します。基本情報や料金プラン、電気料金の計算方法、契約方法をまとめましたので、高圧電力を供給している電気会社を比較する際の参考にしてみてください。

※本記事の内容は2024年11月時点の情報です

※参考:経済産業省 資源エネルギー庁.「登録小売電気事業者一覧」.(2024-09-27)

※参考:U-NEXT HOLDINGS.「子会社の設立および新たな事業の開始に関するお知らせ」.(2022-03-01)

U-POWER(ユーパワー)の基本情報

U-POWER(ユーパワー)は、株式会社U-NEXT HOLDINGSのグループ会社である株式会社U-POWERが提供している電力供給サービスです。

元々は同じ株式会社U-NEXT HOLDINGSのグループ会社であり、インターネット回線事業などを行っている株式会社USEN NETWORKSが電力小売事業を展開していました。その後、変化の著しい電力ビジネスに対応するため、2021年12月1日に株式会社U-POWERが設立され、2022年3月1日付けで電力小売事業を継承しています。

株式会社U-POWERでは、株式会社U-NEXT HOLDINGSの主力事業である店舗サービス事業で培った豊富なノウハウを生かし、電力小売事業や脱炭素経営実現に向けたコンサルティング事業などのビジネスを展開しています。コスト削減とグリーンエネルギーの利用を両立させるサービス提供が特長的です。

また株式会社U-POWERは、一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団が行っている森林保全活動のオフィシャルスポンサーとして支援も行っています。

※ 参考:USEN NETWORKS.「株式会社U-POWER 設立に伴う現契約の取り扱いに関するご案内」.(2022-01-31)

※ 参考:U-NEXT HOLDINGS.「子会社の設立および新たな事業の開始に関するお知らせ」.(2022-03-01)

U-POWER(ユーパワー)の会社概要

株式会社U-POWERの会社概要は、以下の通りです。

会社名株式会社U-POWER
本社所在地東京都品川区上大崎三丁目1番1号 目黒セントラルスクエア
設立年月2021年12月1日
代表取締役高橋 信太郎
資本金500万円
売上高
株主
事業内容電力事業
コーポレートサイトURLhttps://u-power.jp/

U-POWER(ユーパワー)の供給実績

U-POWER(ユーパワー)の供給実績は、以下の通りです。

対応電力規模・低圧
・高圧
・特別高圧
対応エリア要お問い合わせ
供給実績(単位:1,000kWh)
※2023年4月~2024年3月の合計値
・低圧:288,743
・高圧:1,610,781
・特別高圧:14,036

※参考:経済産業省.「電力調査統計表 過去のデータ 2023年度(令和5年度)」.(2024-09-29)

U-POWER(ユーパワー)の電源構成

U-POWER(ユーパワー)の2022年4月1日~2023年3月31日の電源構成実績値は、以下の通りです。

その他 ※198.4%
FIT電気 ※21.6%

U-POWERは2022年度に35,940,567kWh分のFIT非化石証書を取得しており、これは同社の電力需要全体の14.69%分に相当します。

またU-POWERの2023年4月1日~2024年3月31日の計画値は以下の通りです。

卸電力取引所 ※559.0%
相対電源38.0%
その他固定電源 ※61.90%
FIT電気 ※21.60%

上記のうち、相対電源の内訳は以下の通りです。

LNG・その他ガス52%
石炭21%
水力(3万kW以上) ※6-13%
原子力 ※6-20%
石油 ※6-20%
FIT電気 ※6-37%
再生可能エネルギー ※6-43%
卸電力取引所 6-56%
その他8%

※1 他社から調達している電気の一部で発電所が特定できないものについては、「その他」の取扱いとしています。
※2 FIT電気を調達する費用の一部は、当社以外のお客さまも含めて電気の利用者が負担する賦課金によって賄われており、CO2が排出されないことを始めとする再生可能エネルギーとしての価値を訴求するにあたっては、制度上、非化石証書の使用が必要とされています。この電気のCO2排出量については、火力発電なども含めた全国平均の電気のCO2排出量を持った電気として扱われます。
※3 当社は再エネ指定の非化石証書の使用により、実質的に、GREEN100プランで再生可能エネルギー電気100%の調達、GREEN50プランで再生可能エネルギー電気50%の調達、GREEN10プランで再生可能エネルギー電気10%の調達を実現しています。
※5 この電気には、水力、火力、原子力、FIT電気、再生可能エネルギーなどが含まれます。
※6 他社から調達している電気の一部で発電所が特定できないものについては、「その他固定電源」の取扱いとしています。

【相対電源・内訳】
※6-1 再エネ指定の非化石証書を使用した電気です。
※6-2 0.5%未満のため、端数処理上0%と記載しております。
※6-3 FIT電気を調達する費用の一部は、当社のお客さま以外の方も含め、電気をご利用の全ての方から集めた再生可能エネルギー発電促進賦課金により賄われております。この電気のうち、非化石証書を使用していない部分は、再生可能エネルギーとしての価値やCO2ゼロエミッション電源としての価値は有さず、火力発電なども含めてつくられた電気の全国平均のCO2排出量を持った電気として扱われます。
※6-4 太陽光・風力・水力(3万kW未満)・バイオマスのうち、再エネ指定の非化石証書を使用した電気です。
※6-5 卸電力取引所から調達した電気には水力、火力、原子力、FIT電気、再生可能エネルギーなどが含まれます。

※参考・出典:U-POWER.「電源構成・非化石証書使用状況・CO2排出係数」.(2024-09-29)

U-POWER(ユーパワー)の電気料金プラン

U-POWER(ユーパワー)の電気料金プランをご紹介します。

高圧・特別高圧向けプラン

高圧・特別高圧向けプランは、以下の2つです。

GREEN10CO2削減に貢献できるプラン
使用電力量に対して10%分のFIT非化石証書を購入し、実質的に再生可能エネルギー比率10%の電力供給の実施を計画
GREEN100RE100に参加したい企業に適しているプラン
使用電力量分のFIT非化石証書を購入し、実質的に再生可能エネルギー100%の電力供給の実施を計画

GREEN10とGREEN100には、それぞれ以下の料金プランがあります。

市場連動型日本卸電力取引所の市場価格に連動して料金が変動するプラン。使用量に応じた手数料以外は原価で提供される透明性の高さが特長。夏季や冬季などの需要期は電気料金が上がる可能性があるものの、電力使用をコントロールすることでコストの適性化を実現できる設計になっている
ハイブリッド型日本卸電力取引所の電源とU-POWERが独自に調達する電源をミックスさせたプラン。市場連動型のリスクを少なくしながら、電力供給を受けられる
※東北・東京・北陸・中国エリアのみ
※本プランは販売予定量終了後、販売打ち切りとなります
固定料金型電力量料金の単価が固定されているプラン。燃料費調整額などの変動によって単価が変わる可能性はあるものの、市場価格の影響を受けにくいのが特長。電気料金の将来的な見通しを立てたい企業におすすめ

※参考:U-POWER.「料金プラン」.(2024-09-29)

低圧向けプラン

低圧向けプランは、以下の3つです。

GREEN10電気料金とCO2削減に貢献できるプラン。
使用電力量に対して10%分のFIT非化石証書を購入し、実質的再生可能エネルギー比率10%の電力供給の実施を計画
GREEN502030年までのCO2削減目標達成を目指している企業に適しているプラン。
使用電力量に対して50%分のFIT非化石証書を購入し、実質的再生可能エネルギー比率50%の電力供給の実施を計画
GREEN100RE100に参加したい企業に適しているプラン。
使用電力量分のFIT非化石証書を購入し、実質的再生可能エネルギー100%の電力供給の実施を計画

※参考:U-POWER.「料金プラン」.(2024-09-29)

U-POWER(ユーパワー)の電気料金の計算方法

月々の電気料金に含まれる項目や計算方法は、電力会社によって異なります。ここではU-POWER(ユーパワー)の電気料金の計算方法をご紹介します。

高圧・特別高圧向けプラン

市場連動プランとハイブリッドプランの電気料金の計算方法は以下の通りです。

  • 基本料金 + 電力量料金 + 非化石証書費 + 再生可能エネルギー発電促進賦課金 + 予備選料金 + 予備電源料金 + 自家発補給料金

固定プランの電気料金の計算方法は以下の通りです。

  • 基本料金 + 電力量料金 + 燃料費等調整費 + 再生可能エネルギー発電促進賦課金

詳しくは電気需給約款に明記されていますので、併せてご確認ください。

低圧向けプラン

2023年10月31日以前に低圧法人プランへ申し込んだ場合の電気料金の計算方法は、以下の通りです。

  • 基本料金または最低料金 + 電力量料金+非化石証書費 + 再生可能エネルギー発電促進賦課金 + 電源調達調整費(調達調整費および燃料費調整額)+ その他調整費

2023年11月1日以降に低圧法人プランへ申し込んだ場合の電気料金の計算方法は、以下の通りです。

  • 基本料金または最低料金 + 電気料料金 + 市場調整額 + 非化石証書費 + その他調整額 + 再生可能エネルギー発電促進賦課金

こちらも、電気需給約款に詳細が明記されていますので、併せてご確認ください。

U-POWER(ユーパワー)の契約方法・契約内容

U-POWER(ユーパワー)の契約方法や契約内容をご紹介します。

契約の流れ

U-POWERの契約を希望する場合は、まず公式Webサイトの専用フォームから問い合わせます。次に、見積もりを作成するために必要な情報を提出します。現在契約している電力会社との契約に関する情報が必要です。

見積もりに納得した場合は、電力切り替えの申し込みを行います。最短で申し込み翌月からU-POWERによる電力の供給が開始されます。ただし、検針日や現在契約している電力会社によって異なるため、申し込みの際に確認してください。

契約期間

契約期間は契約成立日から、料金適用が開始された日以降1年目までです。ただし、契約期間満了日の3カ月前までに契約終了や変更を希望する旨を通知していなければ、契約期間満了日以降も1年ごとに同じ条件で電気需給契約が継続されます。

※参考:株式会社U-POWER.「電気のご契約に関する重要事項のご説明」.(2024-09-29)

支払い方法

高圧・特別高圧向けプランの場合、支払方法は以下のいずれかです。

  • 口座引き落とし
  • 電気受給契約で定めた方法

低圧向けプランの場合、支払方法は以下のいずれかです。

  • 口座からの引き落とし
  • 口座への払い込み
  • クレジットカード払い

口座への払い込みの場合、払い込み手数料は契約者負担になります。

電気使用量や電気料金(請求書)の確認方法

契約者向けの「マイページ」にログインすると、電気使用量や電気料金を確認できます。

マイページでは、請求書のPDFや30分ごとの電力データのダウンロード、グラフによる電力使用状況の閲覧が可能です。

解約方法や違約金・解約金

高圧電力を契約している場合、解約希望日の3カ月前までに解約申込書を記入して提出する必要があります。解約をしたい場合は、早めに営業担当者か代理店へ連絡するのが望ましいです。

また料金適用の開始日から1年未満で解約する場合、以下の計算方法で算出された違約金が発生します。

  • 電気需給契約に基づき算定された料金の合計額 ÷ 料金算定月の合計月数 × 電気需給契約の残期間 × 20%

また解約希望日の3カ月前までに通知を行わなかった場合、解約までの期間に応じて以下の違約金が発生します。

解約希望日の1カ月前になった場合、もしくは解約希望日が経過するまで通知を行わなかった場合電気需給契約に基づき廃止期日の1カ月前までの1年間に算定された料金の合計額 ÷ 料金算定月の合計月数 × 2カ月× 20%
解約希望日の2カ月前になった場合電気需給契約に基づき廃止期日の2カ月前までの1年間に算定された料金の合計額 ÷ 料金算定月の合計月数 × 1カ月× 20%

低圧電力を契約中の方で移転・廃業による解約を希望する場合は、「U-POWERカスタマーセンター」に連絡します。U-POWERを解約し、現住所で他社に乗り換える場合は、乗り換え先への申し込みを行えば自動的にU-POWERの契約は解約になります。

なお、低圧法人プランで料金適用開始日から3年未満で解約する場合は、違約金として契約ごとに9,800 円(非課税)が発生します。

※ 参考:株式会社U-POWER.「電気需給約款(高圧・特別高圧)【高圧固定プラン】」.(2024-04-01)

※ 参考:株式会社U-POWER.「電気需給約款(高圧・特別高圧)【市場連動プラン/ハイブリッドプラン】」.(2024-04-01)

※参考:株式会社U-POWER.「料金種別定義書(低圧法人プラン)※2023年11月1日以降にお申込み」.(2024-05-01)

まとめ

電力会社の乗り換えを検討している場合は、本記事でご紹介したような情報をチェックし、比較した上で、自社に合った電力会社を選ぶことが大切です。

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